山中教授のマニフェスト(OELキャンペーン 545)

2013・10・28(月) 晩秋雑感

例年になく暑い夏が過ぎ次第に秋深く好季節が到来したと思ったら、台風26号、27号そして28号と立て続けに来襲した。「天災は忘れた頃に来る」の言葉通り、台風26号は伊豆大島を直撃し、三原山の火山灰の地層が山崩れを起こし、多数の犠牲者が出た。避難勧告が遅れたとかいろいろ物議をかもしたが、さて台風27号に備え万端の準備を整え、高齢者や弱者の島外避難まで実施したら、今度は台風が東にそれて何事もなかった。やれやれである。

東京オリンピック二回目の開催が2020年に決まり力を得た安倍政権は、アベノミクスと称する財政出動で10年来のデフレの解消に努力している。国会も衆参両議院のネジレ現象が解決して、一応政府の思いのままの政策が国民の目の前で実行出来るようになった。

二大政党切磋琢磨の時代は民主党の政権運営未熟の故をもって遠のいてしまった。民意の示すところ政治家はもっと成長することが望まれる。いよいよ消費税8%へのアップが来年4月と決定したが、この増税が吉と出るか凶と出るか、先のことは経済評論家でも分かれている。

中国の台頭はまことに著しいものがあり、20年前とは比較にならない強大振りである。この間、わが国の停滞と米国の権威の失墜は目を覆うばかりである。民主主義体制は物事が紛糾し勝ちで新しい政策がなかなか実行出来ない。

一方中国のような独裁政権は中南海の指令一つでどんどん新発展をねらって強力な手段を打ってくる。勿論不透明な部分が多く、幹部の腐敗も発生する。「富めるものから富め」というようなモットーは中国でしか通用しない。

ところでわが国でもこの頃やたらとスマホなど電子機器が流行している。ITをはじめディジタル社会の到来である。この種のブラックボックスは使い勝手がよく、知識の普及にはきわめて強力である。

しかしブラックボックスなるが故にタッチスクリーン器具はただ単に受動体験のみを肥大化させるのではなかろうか。好奇心とか探求力をスクリーンの上に集中するのは現実社会からの逃避とも考えられる。

はやい話が最近電車や駅でスマホに集中している人達がきわめて多く見受けられる。車中で座るや否やすぐさまスマホを取り出す人が10人中8人、80%以上である。そして一心不乱にスマホに打ち込んでいる。車中という公共の場から隔絶し、自分だけの世界に埋没しているのは我々からすると異常としか言いようがない。

米国でもタッチスクリーン時代といわれる若者達がスクリーンに傾注して、長い長い時間を空費する姿が報じられ、教育上この結果の正、否が問題になっている。

秋こそ読書の季である。能動的に知的活動をすすめたいものである。人本来の知恵こそ大事なのだ。エレクトロニクス物品に心身を捉えられるのは程々にしてもらいたい。

そして秋は体育に最適、のびやかに体を鍛えて一仕事にかかろう。

お便りはcampaign@optolab.co.jpまでお願いします。

山中 千代衛