山中教授のマニフェスト(OELキャンペーン 557)

2014・1・27(月) 国の守り

明治から昭和にかけて100年、わが国は封建時代から近代国家へ向けて富国強兵の国是の下、国力の進展を計ってきた。この間国際情勢に対する全世界的視野に欠けていたこともあって、国内整備より対外拡張と国威の発揚に専念し、満蒙から中国にかけ勢力の展開に精力を注いできたが、国際的な摩擦を生み、第二次世界大戦に追い込まれ、昭和20年敗戦、連合軍の占領下におかれた。その期間実に7年、旧体制は完全に解体され、平和愛好の日本国に生まれ変わった。

当時、米ソ2極対立の国際状況の下、わが国は日米安全保障条約に守られて、一路産業復興の一本道を歩み、戦後40年かけ、昭和60年には奇跡の再生を遂げGDPで米国につぐ世界第二位にまで大発展を達成した。この間、国の守りは人類の良識にゆだね、不戦の誓を順守してきた。

時代は移り変わり、21世紀は米国、中国が世界のリーダーシップを競う日を迎えている。しかも全世界は経済的には互いに強く関連が深まり、米中の利害は結ばれている。

中国の台頭はまことに目を見張るばかり、この30年の国力増強は目覚ましいものがある。このような新体制の下、わが国の安全保障の青写真をいかに描くかが問題である。

まず国民の独立国としての矜持を取り戻すことが第一歩であろう。中国は人口13億人、総兵力230万人、陸上兵力160万人、戦車7850輛、艦艇950隻 134万噸、航空母艦1隻、フリゲート80隻、潜水艦55隻、海兵隊1万人、作戦機2040機、兵役2年の徴兵制をしいている。第一次防衛線、第二次防衛戦を設定し、わが沖縄に接近した海域を自らの統制下におこうとしている。

最近は防衛識別圏をかぶせてきたり、尖閣列島への領海侵犯が日常化していて、わが国の海上保安庁では次第に対処が困難になりつつある。

わが国の自衛隊は兵力14万人、艦艇143隻 44.8万噸、航空機430機の劣勢である。在日米軍は兵力1.9万人、航空機140機、米第七艦隊が20隻 33.6万噸、航載機60機である。

これらの兵力が日米防衛に果たして役に立つかどうか、まさに日米協力体制の鼎の軽重が問われている。

まず必要なのは自国のことは自国で守るというスピリッツが求められる。「一旦緩急あれば義勇公に奉じ」とまで行かなくとも、日本国に手出しをすればそれ相当の覚悟がいると相手に思わせることが国を守る第一の要件となる。

わが国の自衛隊は東北大震災で救援に大活躍をした。しかし自衛隊の本務は外的から国を守ることが任務なのである。この大義が守られなければ、イラクやシリアやアフガニスタンなどの不安定な国情がわが国にも招来する恐れがなきにしもあらずだ。

要するに自分のことは自分できめて、行動出来なければ独立国とは言えないのだ。「集団的自衛権は保有すれど行使せず」はまさに法匪の寝言としか思えない。

お便りはcampaign@optolab.co.jpまでお願いします。

山中 千代衛