山中教授のマニフェスト(OELキャンペーン 624)

2015・5・25(月) マーフィーの法則 その他

1990年代この法則は時代の背景もあり大いに持ち上げられた。まず人に訴えた警句:”Anything can go wrong, it will.”である。「失敗する可能性があるものは失敗する」だ。

“If there's more than one way to do job, and one of these ways will result in disaster, then somebody will do it that way.”「一つ以上の仕事手順がある時、一つが破局に到るものがあると、誰かがそれをやる」。Edward A. Murphy氏に由来する警句である。色々この線上に展開がある。

「役人の数は限りなく増加する」というのはパーキンソンの法則だ。要するに役人は仕事の量に関係なく増大してゆくという。閣僚の数は8が最良で最大は10と考えられる。20人に増大すると最早議論など不可能なる。当然インナーキャビネットが必要となる。

大学の講座数も同じ道をたどっている。曽て大阪大学の電気系は電気工学四講座、通信工学四講座で運営されてきたが、電子工学科が開設し教授は12名であった。工学部全体が40講座位のスケールで推移していたが、昭和の終りから平成にかけてまさにバブルの時代を迎え、電気系だけで今や40講座に達するのではなかろうか。講座名も昔は番号名だったが、今は内容のよく分からない特別の名称がついている。門外漢には何が何だかチンプンカンプンだ。

わがレーザーエネルギー学研究センターでも一時8部門あったから大学の拡大の一翼を担ってきた。実は12部門をねらっていた。かくも拡張し続けると昔のきっちりした講座制に愛着が出てくる。

今に若者全員が大学進学になると、大学本来の価値が義務教育レベルにまで落ち込む心配が出てくる。確かに九九が分からず分数計算が出来ない大学生がいると聞く。ゆとり教育を大々的に推奨したマスコミは今や口をつぐんでいる。拡大した制度を縮小させるには特別のエネルギーが必要となるのだ。

マーフィーの警句は今でも生きている。失敗をいかに減少させるかが能力である。

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山中 千代衛