山中教授のマニフェスト(OELキャンペーン 647)

2015・11・2(月)天に代わりて

今年も早11月、霜月を迎えた。冬の到来である。年輩者には厳しい季節となる。冬来りなば春遠からじと冬ごもりだ。

さて、この年になってふと口に上るのは軍歌である。敗戦に終わった太平洋戦争の歌はなかなか歌う気がしない。ラバウル海軍航空隊は全力を挙げて戦い、ロジスティックの欠乏から次第に戦力を失っていった。

山村雄一総長はここに軍医として勤務され、忠勇そのもの、全く私心のないパイロットの生活を身近に観察され、深く感銘をうけられたという。亡くなってから先生の遺言で太平洋の海に散骨したと聞いている。但しラバウル沖でなくて、ハワイのマウイ島沖ということである。これは弟の山村好弘君からの伝聞である。

ところで口の端に出てくるのは明治の軍歌、昔は素朴で元気があった。
「天に代わりて不義を討つ
 忠勇無双のわが兵は
 歓呼の声に送られて
 今ぞ出で立つ父母の国
 勝たずば生きて帰らじと
 誓う心の勇ましさ」
という具合で、最近の腰抜けとは一味も二味も違う心強さである。

ただただこのように実直な兵士を持ちながら、昭和に入ってからの軍幹部のだらしなさ、無計画、因習にとらわれた作戦はまことに寂しい限りである。4年戦って敗戦、みじめの限りであった。やはり成功体験のみが独り歩きするとこのような始末になるのだ。不断の学習と進歩と世界観を広くもつことがいかに大切であるか、多言を要しない。

少子高齢化時代をわが日本は迎え、国力の減衰が先に見えている。中国は20年来の独児政策を改め、2人まで子供を産むのを認めるという。何とも厳しい統制ではある。それにしても、早くも人口減少を気にして政策を打ってきた。

わが日本も一回の敗戦に打ち砕かれ自信を失うのでなく、再び世界に雄飛する時代を迎える努力とスピリッツが必要だ。「天に代わりて不義を討つ」気概が欲しいものである。

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山中 千代衛